アメリカの金融危機に端を発した、我が国の景気低迷は、底が見えない状況にある。
政府は国債の大量発行によって、景気対策を実施しようとしている。
しかし、国債残高が800兆円を超える中、長期的に見れば、到底、賢明な対策とは言い難い。
当研究所では、現在の日本が抱える問題を考察しつつ、その具体的な手法を模索する。
我が国で発生している不況及び長期的な課題のうち、当研究所が着目したのは、以下の点だ。
派遣労働者の切り捨てに代表されるように、我が国では、長期的な雇用不安がある。
このため、個人が収入を貯蓄に回す傾向が強まり、個人消費が低迷している。
海外での金融危機により、相対的な円高が進んでいる。
これにより、企業から見た時の雇用コストの内外差が拡大している。
また、国際貿易では多くがドル建てで決済されるため、為替差損が発生し、企業の収支を圧迫している。
大量の国債残高と税収の低迷により、赤字国債の大量発行による景気刺激策は取りにくい。
また、仮にとったとしても、長期的に見て我が国経済を圧迫する原因となる可能性が高い。
この難局に対して、麻生政権がとったのは、国民一人当たり1万数千円をばらまく、という政策だ。
この政策にかかった費用は二兆円にも上る。
この政策は、個人消費の落ち込みを抑える意図があるのであろう。
しかし、残念ながらこれだけ消費マインドが落ち込んだ中で、多くの人は給付金を貯蓄に回してしまうだろう。
それに、円高の解決にはならず、国債残高は予算の分だけ増加してしまっている。
まさに、愚策である。
藤木総研では、同じ2兆円を使うなら、もっと良い案があったと考える。
紙幣の印刷と全国民への配布である。
例えば、一万円札1枚の印刷コストは、20円であるという。
二兆円使えば、千兆円の一万円札が刷り上がる。
これを国民に配布すれば、一人当たり大まかに七百万円もの資金が、国民にいきわたることになる。
これによる効果は以下の通りだ。
700万円という大金で、個人消費は大幅に刺激される。
具体的には、自動車、住宅などの消費が期待され、関連産業も活気づくと考える。
円の存在量が大幅に増すため為替相場も円安に動き、輸出産業への効果が期待できる。
1.の効果により、税収も大幅に増加することが想定される。
これにより、長期債務も大幅に減少することが想定される。
また、税収の増加が不十分なら、追加で紙幣を印刷すればいい。
何より、費用の50倍の効果がある紙幣の印刷は、長期債務に苦しむ我が国にとって、打ち出の小づちといえよう。
低収入層の底上げができ、相対的に見て貧富の差が減少するからである。
なお、一万円札と同じ経費で一億円札を印刷すれば、一気に
全国民は一人当たり700億円の個人資産を所有する超富裕層
の仲間入りをすることになる。
なおかつ、コストは麻生政権が使ったのと変わらない。
政府が、圧倒的に費用対効果比に優るこの提言を受け入れ、実現することを、藤木総研では切に希望する。